婚約破棄した相手が毎日謝罪に来ますが、復縁なんて絶対にありえません!

「わたしは大丈夫です。だから、ルースさんもここで休んでください。わたしのせいで、あなたが体調を崩してしまったら……」
 もし彼が、本当に用事があって外出していたのなら、見当違いなことを言ってしまったことになる。
 でも、サーラには不思議な確信があった。きっと彼は、自分を気遣って外に出ているのだ。
「俺ならこれくらい何でもない。それに、お前がゆっくり休めないと意味がない」
 サーラが確信したように、ルースはそう言って首を振る。
 大丈夫だと繰り返し告げ、むしろ心細いから傍にいてほしいと訴えると、ようやくルースは同じ部屋で休むことを承諾してくれた。
 これがきっかけで彼の過去に触れてしまうなんて、このときはまったく思わなかった。

 薬のお陰で熱も下がり、少しずつ体力も回復してきた。
 そうなると少し余裕が出てきて、サーラは寝台に横たわったまま、窓の隙間から港町の様子を見つめていた。
 見えるのは、賑やかな大通りの様子。
 買い物をする町の者や、港を利用する旅人。商人もいる。