婚約破棄した相手が毎日謝罪に来ますが、復縁なんて絶対にありえません!

 食欲はあるかと聞かれたが、何も食べられそうにない。申し訳ないと思いながらも首を振ると、ルースは町まで出て、果物や柔らかいパンなどを買ってきてくれた。
「食べられそうなものがあったら、少しでもいいから食べろ。だが、無理はしなくていい」
 それからサーラの額にそっと手を当てると、難しい顔でまだ熱いなと呟く。
「もし少しでも何か食べられたから、薬を飲んだほうがいい。解熱効果のある薬がある」
 彼の手はとても冷たくて、熱のある身体には心地良かった。
 外は寒いのかもしれない。
 そんな中、自分のために色々と買ってきてくれたのだからと、サーラは目前に並べられた中から林檎を選ぶ。
「これか?」
 こくりと頷くと、ルースは器用にそれを剥いて、食べやすく小さく切ってくれた。その器用さに感心していると、ルースはサーラの視線に気が付いてわずかに笑みを浮かべる。
「俺も孤児院に来た当初は不器用で、何もできなかった」
「え、本当ですか?」