ビターなアイツと甘い関係 ~毒舌王子と同居して、ナイショの甘いバイトはじめました~


 イルカショーが終わった私たちは、お土産コーナーに立ち寄った。

「わぁ、可愛い」

 イルカのペンやアシカのついたペン。

 海鮮味のおせんべいも美味しそう。

 あっ、このペンギンのパッケージのチョコも良さそう。

 迷っていると、ふとレジの横に置いてあるエイとサメのチャームに目が行った。

 わあ、このサメ、秋葉そっくり。

 可愛い!

 自分へのお土産に買ったらいいかな。

 いやでも、これって飾るだけだし、ハンカチとかペンとかもっと実用的なものにしたほうがいいのかな。

 悩んでると、秋葉に声をかけられる。

「お土産買ったか?」

「うん、でもこれも買おうかなって迷ってて」

 私がサメのチャームを指さすと、秋葉はそれを迷わず手に取った。

「せっかくだし買ってやるよ」

「え? そんな、悪いよ」

 私が戸惑っていると、秋葉はサメと、その横にあったエイのチャームをひょいと取り上げてレジに持っていった。

「いいよ。たかが六百円だし。ほら、これでお揃いになるからカップルっぽく見えるだろ?」

 そっか、カップルっぽく見せるための偽装工作か。

「ごめん、ありがとう」

「良いって。次は花帆が何かおごって」

「うん」

 次……か。
 次のデートが、あるのかな?