「どういう事なの! 勝手に交際宣言なんてしちゃって!」

 家に帰るなり、私は秋葉に詰め寄った。

 もう、秋葉はちゃんと説明しないし。

 私は学校にいる間中、色んな人に事情を聞かれて大変だったんだから!

「いーじゃん。俺たち、付き合ってるってことにしない?」

 しれっとした顔で言う秋葉。

「はあ!?」

「ほら、その方が、一緒に住んでいることも一緒にバイトしてることも誤魔化せるしさ」

 ふああ、とあくびしながら返事をする秋葉くん。

 もう、マジメに聞いてよね。

「でも、ファンの女の子たちが……」

「別に、好きでもない女どもに好かれても嬉しくねーし、いい虫除けになるんじゃねーの」

 ケロリとした顔の秋葉くん。

 も、モテる人の発言はやっぱり違うなあ……。

 でも、秋葉はそれで良くても、私は全然良くないよ。

 ファン女の子たちに目をつけられたらどうしよう!