何、そのウワサ!

 あ、ひょっとして、秋葉と二人で和菓子屋に行った時に、誰かに見られてた?

 それとも、体育の授業のあれ? それとも家庭科の時の?

「そ、それは……」

「――ちょっと西塔さん!」

 私が言い訳をしようとしたその時、突然後ろから声がかかった。

 恐る恐る振り返ると、そこには女の子たちがずらりと並んでいた。

「日曜日に秋葉くんとデートしてたって本当!?」
「まさか付き合ってるんじゃないでしょうね!」

 ひええええ! 怖い!

「え、えっと」

 すごい剣幕の女の子たち。

 わあっ、この人たち、みんな秋葉のファンなのかな。

 とにかく早く誤解を解かないと!

「ち、ちが……」

 私が口を開きかけたその時、とつぜん後ろから肩をぐいっと抱かれた。