「ここだ。なんでも有名な喫茶チェーンが運営しているお店らしいぜ」

「へぇ、広くてお洒落……」

 古民家を改装したかのようなレトロな店内。

 窓には華やかなステンドグラスがあしらわれていた。

 うわあ、すごくオシャレ。

「いらっしゃいませ」

 ドキドキしながら辺りを見回していると、藍色の浴衣を着た美人の店員さんが出てきた。

「わー、美味しそう」

 色とりどりの和菓子たちをながめていると、秋葉が私を呼んだ。

「花帆、ここ喫茶スペースがあるみたいだから行ってみようぜ」

 店内を見ると、確かに奥の方に、木でできた可愛い椅子とテーブルが並んでいる。

 私たちは、二人で店を横切り、喫茶スペースへと向かった。