「花ぁ帆っ!」
秋葉は、こちらへツカツカと歩いて来たかと思うと私の腕をぐいと引っ張った。
ドキリと心臓が鳴る。
えっ……何っ。何!?
「ちょっとこっち来い」
「えっ、ちょっと待っ……」
戸惑っている私の腕をどんどん引っ張って、秋葉は私を廊下へと連れ出した。
莉茉ちゃんや、秋葉に群がっていた女の子たちもポカンと口を開けてる。
「な、何なの!?」
呆れる私の耳元で、秋葉はこっそりと囁いた。
「あのさ、俺たちが一緒に住んでることは内緒な? やっぱりさ、一緒に住んでる事がバレたら色々とまずいと思うんだ」
秋葉が切り出す。
「そ、それは良いんだけどさ」
そ、そんなことで呼び出さないでよ!
みんな見てるじゃん!
私は秋葉狙いの女の子たちの刺すような視線に縮こまった。
「じゃあ、そういう事だから。よろしく!」
もう!