ビターなアイツと甘い関係 ~毒舌王子と同居して、ナイショの甘いバイトはじめました~


「……おじゃましまーす」

 秋葉たちの家に入るのは久しぶり。

 私がソワソワしながらリビングのテーブルの所で正座していると、秋葉はコートをぬぎながら真剣な顔で言った。

「……花帆、目ぇつぶって」

 ええっ、そんないきなり!?

 私が緊張しながら目を閉じていると、目の前のテーブルに何か置かれた気配がした。

「……えっ?」

 目を開けると、目の前には真っ赤なバラの形をした和菓子が置かれていた。

「これ……」

 秋葉が照れくさそうに笑う。

「俺が作ったんだ。兄貴に作り方聞いてさ」

「秋葉が!?」

「ほら、バレンタインって、外国では男が女に花を送る日だって言うじゃん? だから俺も、花の形をした和菓子を送ろうと思ってさ」

「そうだったんだ……すごくキレイ。ありがとう」

 私、てっきり秋葉はバレンタインには興味が無いと思ってたけど、違ったんだ。