教室でのこともあったし、少し気まずかったけど、悠一さんの頼みだから仕方ない。

 私は思い切って秋葉の部屋のドアをノックした。

「秋葉、バイトの時間だよ」

 だけど、返事はない。

「秋葉、秋葉ー!」

 おかしいなあ。もしかして、ぐっすり寝ちゃってるのかな?

「秋葉、開けるよ?」

 恐る恐るドアノブを回すと、部屋には鍵がかかっていない。

「失礼しまーす……」

 ゆっくりと部屋の中に入ると、秋葉は、ベッドの中でスヤスヤと寝息を立てていた。

 少し赤みがかった白い肌に、乱れた金髪。

 まるで中世の絵画からとび出てきたみたいに美しい顔。

 胸がキュッと締め付けられり。

 こうして見ると、やっぱり秋葉って美少年だな。

 ……って、見とれてる場合じゃないっ!