「ねえ、二人とも、どうしたの? ケンカでもしたの?」

 その夜、黙々と晩ご飯を食べていると、悠一さんが泣きそうな声を出す。

「別にそんなんじゃないけど」
「そんなわけじゃねーけどよ」

 秋葉と同時にハモり、そして同時に黙りこんだ。

 はあ。何だかやだな、こんな関係。

 ……こんなつもりじゃなかったのにな。

 私が黙々と箸を動かしていると、不意にスマホが光った。

 何の気なしにスマホを見て、心臓が止まりそうになる。

 それは、失踪した叔母さんからのメッセージだった。

 『旅は終わり! 心配かけてごめんね、そっちに戻るから』

 ……えっ。

 居なくなった叔母さんが、帰ってくる!?