私のことを女の子として意識してるのなら、あんなに簡単にみんなの前でキスなんかできないはず。
好きな人とのキスは、もっと大切にしたいって思うはずだし。
そんな二人の思いの温度差に気づいて、何だか嫌になる。
「はあ」
胸が火傷するように痛い。
私、本当に秋葉のこと好きなんだ。
こんな酷いやつなのに。
なんでこんなやつのこと、好きになったんだろう。
「――とにかく、気にすんな! なっ!」
秋葉が馴れ馴れしく肩を組んでこようとする。だけど――
「やっ!」
私はバッとその腕を振り払ってしまった。
秋葉は一瞬キョトンとした後で、下を向いてポリポリと頭を搔いた。
「……分かったよ。もう、ベタベタしねーから」
あ。
ひょっとして、傷つけちゃったかな。
しゅんと下を向く。
でも仕方ないじゃん。
好きな相手にキスをされて、体を触られて、平気で居られるわけないよ。
私はちっとも平気ではいられない。
だって、秋葉のこと、好きなんだもん。


