元探偵助手、転生先の異世界で令嬢探偵になる。



 噛みつかんばかりの勢いで言うシエラに、ルシウスは愉快そうな顔をする。

 だが……そうなれば当然湧いてくる疑問。


「えっと、でもそれなら、私に依頼する必要ありましたか?」

「君を呼んだ理由は二つです。一つは、今日まさにやっていたように推理ショーをしてもらうため。俺が手紙のことを問い詰めたり先代の死について話すより、探偵として名のある君が真相を暴く形の方がずっと説得力がありますからね」



 ルシウスは指を二本立てて言う。

 なるほど、確かにジョシュアはルシウスのことをよく思っていなかったわけで、彼が何を言っても信じなかったかもしれない。第三者が捜査し、出した答えだということが大切だったのだろう。



「じゃあ二つ目の理由は?」

「君が本当に静奈くんの記憶を持つ転生者なのか確認するためですよ」

「はあ……」



 シエラは首をかしげた。

 そういえば彼は何故、会ったこともなかったシエラ・ダグラスが静奈の記憶を持っていると気が付いたのだろう。