「だめ!待ってシエラお姉さん!……その、もうおなかいっぱいだから大丈夫だよ」
「そうなの?」
「それよりお話し聞かせてよ。シエラお姉さんは、いつもさっきみたいに一瞬で色々見抜いちゃうの?」
露骨に話を変えられた。人探しをしているのではないか……と当てただけなのに、レオンにとってはよっぽどの感動だったらしい。向けられた期待の眼差しに、シエラは口元を緩める。
「まあ、そうかな。私は探偵をしているから」
「探偵?」
「うん、事件解決の依頼を受けて調査するのよ。だから衛兵の知り合いも多くてね」
「そう……なんだ」
ほんの一瞬、レオンの顔が曇った。
だが、次の瞬間には見間違いだったのかと思ってしまうほどに明るい笑みが浮かんでいた。
「かっこいいね!」
「ありがとう。……でも、私は本当の探偵じゃないから間違えちゃうこともあるんだけど」
「本当の?」
「ううん、何でもない。レオンくんは?商会でどんな仕事してるの?まだ子どもなのにすごいわね」



