レオンは腕を組んで真剣に考え込む。しばらく同様に考え込んだルシウスだったが、やがて本棚から地図を取り出して広げた。
「この辺りがラドクリフ侯爵領です」
「ふうん。結構広そうだね」
「うちとは取引をしていませんが、今のところ特別悪い噂を聞いたことはありません。ですが、こういった貴族の中で清廉潔白なのなんてほんの一部。詳しく探れば、大なり小なり何かあるはずです」
ルシウスはそう言ってにやりと笑う。何かを企んでいるときの顔だ。
「調査してみる価値はあると思いませんか?」
「なるほど。でも、本当に清廉潔白な可能性もあるんじゃない?」
「おや、白を無理やり黒に仕立て上げるのは得意ですよ」
「捏造ってこと!?うわあ……ルシウスさんってこの国で敵に回したくない人ナンバー1だね……」
「さすがに冗談です」



