「下腹部に……その、す、少し……違和感、がありますが、大、丈夫です」

 あまり深く考えると彼を受け入れた感触まで生々しく思い出してしまいそうで……私はふるふると頭を振ってあれやこれやの雑念を追い払いました。

 修太郎さんの肩越しに掛け時計を見やると七時過ぎのようです。

「私、いつの間、に眠って……?」

 二人で身体を寄せ合って、初めての余韻に浸ったのはなんとなく思い出せます。

 でも……その後がなんだか曖昧で。

 修太郎さんとの行為、い、一度だけでは済まなかったような……っ?

「性行為30分はランニングマシンで15分程度の運動をしたのと変わらないぐらいのカロリー消費になるそうです。昨日は軽く見積もっても五時間以上は無理をさせてしまいましたので……日織さんが疲れて眠ってしまっても仕方ないと思います」

 こっ、こういうところ……。とても修太郎さんらしくて……っ。

 最初はすごく恥ずかしくて彼の口を塞ぎたくなった私ですが、物凄く真面目に語られる姿が段々おかしくなってきて、気がついたら笑い出してしまってました。