だけど、切羽詰まった表情をしている高良くんを見ると、本当に喜んでくれているのかもしれないと感じた。



「まーや、俺がちゃんと登校したら、これ本当に毎日してくれる?」

「え、えっと……はい」

「約束」



高良くんがあまりに幸せそうに笑うから、恥ずかしくて目をそらしてしまった。

高良くんなら、きっとどんな美女でも、ハグどころか、恋人になってもらえると思うのに……よりにもよってどうして私を求めてくれるんだろう。

やっぱり……謎だ……。



「そろそろ教室行こっか?このままふたりでいたら、まーやのこと食べちゃいそうだから」

「……っ!?」



その発言に、驚いて高良くんから離れた。

た、食べちゃうって……噛み付くってこと?

い、痛いのはやだっ……。



「教室は嫌いだけど、行こ」



こくこくと頷いて、高良くんと一緒に空き教室を出る。



「……手は繋いでいい?」