【完】溺愛したりない。〜獅夜くんは容赦ない〜

「つーか、お前こそ急に出てきて何?こいつに近寄らないでくれよ、お前みたいなやつが周りにいたら、悪影響だろ」



早口でまくし立てている岩尾くんに、心の中で否定を入れる。

悪影響なんて……そんなことない。

だって高良くんは……とっても優しい人だから。


まだ出会って数日しか経っていないけど、こんな私にも優しくしてくれるいい人なんだ。



「ピーピーうるせぇぞ」


大きな音が、辺りに響いた。


気づけば、高良くんが岩尾くんを壁に強く押し付けていた。岩尾くんの顔すれすれを殴った高良くんの手が、壁に当たっている。


え……今、何がどうなったの……?


本当に一瞬の出来事で、岩尾くんも何が起こったのかわかっていないみたいだった。

顔を青くして、高良くんを見ている岩尾くん。



「真綾は俺のもんだ。次近づいたら当てるからな」