完全に、岩尾くんが私の中で畏怖の対象になっている証拠だ。



「で？この前の悩みごとは解決したのかよ」

「え？」

「俺に言わなかっただろーが」



そう言えば……そんな会話をしたような……。



「あ……う、うん、解決したよ」



私の返事に、岩尾くんは切れ長の目を細めた。



「ってことは、やっぱり俺に黙ってたってことだよな？お前、何もないとか俺に隠し事しやがって」



鎌をかけられたと気がついて、血の気が引いた。

ま、また怒られるっ……。



「なんだったんだよ、話せよ」

「は、話すほどのことじゃないよっ……」

「うるせーな、話せって言ってんだから話せ。お前のことは把握しておかないと気が済まねーんだよ」



ど、どうしてっ……。

暴君を発揮している岩尾くんに、困り果てて一歩あとずさる。