【完】溺愛したりない。〜獅夜くんは容赦ない〜

衝動的に顔を近づけ、唇を重ねた。

柔らかい感触と、甘い匂いにめまいがする。


あっ……。


ハッと我に返って、すぐにそいつから離れる。

勢いのままキスしたけど、固まって動かなくなったこいつを見て反省した。

いきなりすることじゃなかった。どう考えても、告白すんのが先。

……あ?告白?

女嫌いの自分がそんなことを思ったことに、驚くと同時に戸惑った。


俺は……こいつが好きなのか?


自分自身に問いかけると、答えは案外すぐに出た。


……好きだな。


人を見る目には自信がある。

俺は一目見て、こいつが欲しいと思った。


この綺麗な瞳に……俺だけを映したいと思った。





あの後、とりあえずプリントを拾って謝ろうと思ったが、謝る前に逃げられた。

名前も聞いてない……。

まあ、学校に来れば会えるか……。

俺も教室の中に入り、自分のロッカーを漁る。