【完】溺愛したりない。〜獅夜くんは容赦ない〜

担任は困ったように笑いながら、気まずい空気に戸惑っている。

女も困っている様子で、目線を泳がせながら悩んでいるように見えた。



「あ、あの、先生のこと、みんな頼りにしているので……私たちのことを見守っててほしいなって思って……」



担任を立てるように女がそういえば、お世辞とも気づいていないのかすぐに上機嫌になった担任。



「委員長にそう言ってもらえると嬉しいなぁ~!はっはっはっ!」



こんな奴が担任だと思うと、情けなくなるほど単純な人間だ。



「あ、悪い、職員室会議があるから行ってくるよ!」



時計を見て、慌てた様子で立ち上がった担任。

見つかったら面倒だと思い、俺は壁に身を隠した。



「はい、終わったら職員室まで持っていきますね」

「ありがとう!助かるよ!」



俺とは逆方向の扉から出て、廊下を走っていた担任。