【完】溺愛したりない。〜獅夜くんは容赦ない〜



俺みたいな問題児を一番嫌いそうな見た目をしているくせに……どうしてそいつが俺をかばったのかわからない。

担任のいうことを聞いて、いい子ちゃんを演じてそうなやつが……わざわざ担任に刃向かうメリットなんて少しもないはずなのに。



「生徒にとって、先生は数少ない頼れる存在です。そんな人に否定されたら……彼はますます、学校が嫌いになってしまうんじゃないでしょうか……」



堂々と意見を述べるそいつに、目を奪われる。

そいつはハッとした表情をした後、気まずそうに視線を逸らした。



「す、すみません、生意気なことを言って……」



さっきまでの堂々としていた姿は別人だったのかと思うほど、不安そうに俯いている。

その姿に、胸の奥から知らない感情がこみ上げてきた。

これは……なんだ。

感じたことのない衝動に、胸が苦しくなった、



「い、いや、その通りだな……!」