【完】溺愛したりない。〜獅夜くんは容赦ない〜

「そ、それは無理ですっ……」



おはようのき、キスなんて……できるわけないっ……。

私の返事に、高良くんは「冗談」と言って笑いながらも、残念がっているように見えた。


どうしよう……。

高良くん、学校嫌いなのに、頑張ってくれるって言ってるのに……私は何もしたくないなんて……ダメかな……。

でも、キスは無理だよ……。



「……は、ハグくらいなら……」



苦渋の決断の末、そう口にした。



「……え?マジ?」



目を大きく見開いて、期待の眼差しで私を見る高良くん。

嬉しそうなその表情に、早まったかなと後悔した。



「あ、あの……」

「遅刻しない。約束する」



今更やっぱり無理ですなんて言える空気ではなく、成立してしまったハグの約束。

自分でもとんでもない提案をしてしまったと思うけど……高良くんが嬉しそうだから、いいのかな……。