【完】溺愛したりない。〜獅夜くんは容赦ない〜




「まーや」



私を見て、にかっと笑った高良くん。

ゆ、夢じゃなかった……。


一気に現実に引き戻されたような気分になって、そっと中に入る。



「こ、こんにちは」

「ん。よかった、来てくれて」



え?

まるで私が来ないと思っていたような言い方に、首をかしげる。



「昨日強引に迫ったから、嫌われたかもと思った」



そう話す高良くんは、普段の高良くんからは想像もできない不安げな表情をしていた。

そ、そんなっ……。



「き、嫌いになんてなりません……!」



つい、声が大きくなってしまう。



「まーやは優しいな」



高良くんは嬉しそうに笑って、私の頭を撫でてくる。



「優しいし、可愛い」

「……っ」



高良くん、可愛い可愛いって……それ、口癖なのかな……。

恥ずかしいから、困るっ……。