【完】溺愛したりない。〜獅夜くんは容赦ない〜



いたわるように私の頭を撫でてくれる高良くんに、笑顔で頷いた。


少しだけ痛いけど、全然平気。

なんていうか……言葉にできないけど、この痛みがかけがえのないものに思えた。


そっと、高良くんに寄り添うように頭を預ける。



「今……すごく、幸せです」



言い表せないくらいの、多幸感に包まれている。

高良くんは私を抱きしめるように腕を回してから、おでこに口付けた。



「俺も」

「ふふっ」



まだ外は暗くて、夜の中。

眠気は残っていて、高良くんに寄り添いながら目を瞑る。

好きな人の腕の中で眠るのが……こんなに幸せなんて知らなかった。


今日もまた、新しい感情を知る。



「俺、まーやと出会う前までは、何もかもどうでもよかった」



高良くんはそう言って、私の頬を撫でてきた。



「でも……まーやを見つけてから、毎日幸せ」



きっと、幸せをもらっているのは私の方。