本当は寝かせてあげたいけど……日付が変わるまでは待ってほしい。
高良くんの誕生日を、誰よりも先にお祝いしたいから。
私はいつも10時までには眠っているから、気を抜いたら眠っちゃいそうだった。
ぜ、絶対に眠らない……!
なんとか日付が変わるまで起きることに成功して、25日になった瞬間真っ先に高良くんを見た。
「高良くん、お誕生日おめでとう……!」
ふふっ、一番に言えたっ……。
おめでとうを言えたことが満足で、ご機嫌な私。
そんな私を見ながら、高良くんは固まっていた。
「た、高良くん……?」
どうして、そんなに驚いてるの……?
もしかして、自分の誕生日を忘れたわけじゃないよね……?
心配でじっと見つめると、高良くんははっとして我に返った様子。