【完】溺愛したりない。〜獅夜くんは容赦ない〜

次のデートは、絶対に家にしよう。

一日中、まーやを独り占めする。

そう勝手に決めて、真綾に触れたい気持ちをぐっとこらえた。






水族館を出た頃には外は暗くなっていて、夕食の時間になっていた。


予約していたホテルのレストランに行き、ディナーを食べる。


今日はこの後、このホテルに宿泊する予定だった。

真綾と、初めての泊まり。


やましい感情がないと言えば嘘になるけど、今日は純粋に真綾と離れたくなかった。

俺と真綾はまだ一線は超えていないし、無理強いするつもりだってない。

真綾はそういうことに疎いだろうから、いくらだって待つつもりだ。

……理性との戦いは辛いけど。




「うわぁっ……!」


ホテルの部屋に案内されて、真綾はまたはしゃいでる。

その姿を見るだけで心が満たされて、幸せになれた。