俺のために頑張ってくれたのだと思うと嬉しい反面、今日のような人混みの中に、こんなにも可愛い真綾を野放しにするのが心配でたまらない。
真綾に近づく奴らは全員俺が始末するという気持ちを込めて、周りを警戒していた。
つーか……。
「なあ、あの子すっげー可愛くね?」
「うわ、ほんとだ……!でも彼氏持ちじゃん」
「彼氏もイケメンだし、無理だろ」
幾ら何でも、目立ちすぎ。
俺の真綾を気安く見るなと、周りの男たちにガンを飛ばしまくっていた。
真綾が可愛いことなんか、俺がこの世で一番理解してる。
「やっぱり、カップルがいっぱいですねっ……」
真綾は見られていることなんか全く気づいていないのか、周りを見ながらつぶやいていた。
警戒心のかけらもない真綾。そんなところも可愛いし、俺が守るからいいけど……。