【完】溺愛したりない。〜獅夜くんは容赦ない〜

私の手を取って、歩き出した高良くん。

怒ってる……?

不機嫌そうな背中に、不安になった。





私の腕を掴んだまま、人目の少ない場所に移動した高良くん。



「……真綾、メガネは?」

「え?」

「なんでつけてないの?」



やっぱり、怒ってるのかな……?

どうしてメガネをつけていないことに対して怒られるのかはわからないけど、高良くんが不機嫌なのは確かだ。

悲しくて、思わず視線を下げた。


おめかししてきたの……間違いだったかな……。



「そんなかわいいかっこしてたら、他の奴に見られんじゃん」



不安になった私に届いたのは、拗ねたような高良くんの声。

顔を上げると、高良くんは眉間にしわを寄せていた。



「ただでさえいっつも可愛いのに、なにやってんの」

「あ、あの……」

「これ以上可愛くならないで。はぁ……」