【完】溺愛したりない。〜獅夜くんは容赦ない〜

そう思ったけど、通り過ぎようとした時に腕を掴まれた。


えっ……。


怖くて、体がこわばる。



「ねえ、君今ひとりなの?」

「カラオケでもいかない?」



これは……もしかして、ナンパっていうやつなのかな……?

もちろん、されたのは人生で初めて。


だけど……きっと私がひとりでいたから声をかけられたに違いない。

どこを見てもカップルだらけで、声をかけるのが私くらいしかいなかったんだ。


どうやって断ろうと思った時、その3人の顔に見覚えがあることに気づいた。


あれ……この人たち……。

正真正銘、クラスメイトだっ……。



「あ、あの……」



もしかして……私だって気づいてない……?

いや、きっと認識すらされてないんだ……。

そう思うと、少しだけ悲しい。



「うわ、近くで見るとますます可愛いんだけど」