あんなに健気で優しかったら、可愛がりたくもなる。
真綾も姉が欲しかったらしく、姉貴のことを慕っていた。
真綾が楽しいなら別にいいけど、ひとつだけ不満がある。
「お前、俺とまーやの時間邪魔すんなよ」
週に1回くらいの頻度で遊んでいるらしく、この前も「怜良さんと約束があるから……」と言ってデートを断られた。
貴重なまーやとの時間を奪われるのは、誰であっても許せない。
「姉として、親睦を深めてるのよ~!将来的に本当に妹になるわけだしっ」
正式に妹になることを疑っていない姉貴の姿に、血の繋がりを感じた。
姉弟揃って気が早すぎる。……まあ、結婚するのは決定事項だけど。
今更真綾を離す気はさらさらないし、別れようと言われても無理。
「この前なんてケーキスタンドがあるお店に言ったら子供みたいにはしゃいでて……なんていうか、愛おしかったわ。一生この笑顔を守りたいって思ったもの」
うっとりしている姉貴に、「うぜぇ」と悪態をついた。
あの笑顔を守るのは、俺の役目。

