【完】溺愛したりない。〜獅夜くんは容赦ない〜




真綾からのキスなんて、貴重すぎるから……もっとちゃんと味わいたかったのに……ッ。



「お、おめでとう、ございますっ……」

「待って。もう一回……!」



今のは不意打ちすぎる。



「ええっ……!」

「お願い……!次も絶対1位とるから」


また強請るように見つめると、真綾は顔を赤くしながら、もう一度目を瞑った。

柔らかい感触が、唇に伝わる。


……テスト、最高。

俺は定期テストに、心の中で感謝した。


真綾の唇が離れていきそうになって、ぐっと引き寄せた。

そのまま、今度は俺から口付ける。



「……もっと」

「た、高良くっ……んっ……」



真綾の甘い声に、めまいがするほど煽られた。