本当に……どこまでもお人好し。


はしゃいでいる真綾が愛しくて、小さな手を握る。



真綾はいつだって、俺以上に俺のことを喜んでくれる。

だから俺も、真綾が喜ぶならって、面倒なことでも向き合う気力をもらえた。


真綾と付き合い初めてから、毎日ちゃんと学校に通ってるし、授業にも出席してる。

高校に入ってから、テストも初めて受けた。


最近は素行も改めてるし、真綾の恋人として真面目に過ごしてるつもり。



「私は高良くんなら、高得点をとれるって信じてました……!」



こんなに喜んでもらえるなら、鬱陶しいテストも悪くない。

真綾が褒めてくれるなら、勉強さえ頑張ってもいいかななんて思う自分がいることに驚いた。


俺の世界が、真綾によって変わっていく。