教室に戻ろうとした時、高良くんが私の肩に頭を乗せた。

ん……?どういう意味だろう……?



「俺が教室で急にキスしても、怒らないで」



えっ……!



「きょ、教室はダメですっ……」

「だって、まーやが可愛すぎて抑え効かない時あるし。これはまーやが悪い」



深刻そうにとんでもないことを言う高良くんに、私の顔は簡単に熱を帯びる。

教室というか、人前ではリテラシー的に絶対ダメだけど……。



「ふたりきりの時に、たくさんいちゃいちゃしよう……?」



恥ずかしいけど、高良くんに我慢ばかりさせるのは嫌で、精一杯の勇気を振り絞って言った。

すると、高良くんはなぜか不機嫌そうに顔をしかめる。



「お前、それはずるいだろ」

「え?」

「HRサボる。無理」



ま、待ってっ……!


再びキスをしようとしている高良くんを、必死になだめる。