あれ……?
心配になって見つめると、今度は突然立ち上がった。
「はい、立って」
「え?」
私を立たせたいのか、両手を掴んできた高良くんに戸惑う。
た、高良くん?
「空き教室に連行する」
「ど、どうしてですかっ……」
「まだHR始まるまで15分あるから、それまでいちゃつく」
「えっ……」
「そんな可愛いこと言われたら、俺我慢できないし。立たないとお姫様抱っこで連れて行くけど?」
こんなみんなの前でお姫様抱っこは絶対に嫌だったから、私も急いで立ち上がった。
本当に空き教室に連行されて、中に入った途端私を優しく壁に押し付けた高良くん。
「はい、口開けて」
あーと大きく口を開けた高良くんの真似をすると、高良くんはそのまま私の唇を食べるみたいにキスをしてきた。
「んっ……」
貪るようなキスに、変な声が止まらない。