一番驚いたのは、やっぱり女優さんのような美貌だった。

抱きしめられた時、すごく良い匂いもしたっ……。

私も、あんな堂々とした人になりたいな……。



「どこが?まーや、目おかしいんじゃない?」



私の発言に、顔を青くしている高良くん。

おかしいのは高良くんのほうだと思う……あはは。


ちょうどHR前のチャイムが鳴って、高良くんがため息を吐き出した。



「あーあ……せっかくのまーやとの時間邪魔された」



拗ねているのか、不機嫌な高良くんが可愛い。



「なあ、今は我慢するからさ、1時間目終わったら屋上行こ?」

「どうしてですか?」

「イチャイチャしたい」

「……っ」



高良くんは、いつも直球というか……。



「いや?」



この顔を前にすると、断れない……。