【完】溺愛したりない。〜獅夜くんは容赦ない〜



お姉さんが、そう言って目頭を押さえた。



「想像の数倍良い子……」



え……?



「ありがとうございます……姉貴って呼ばせてください……!」



ヤンキーさんたちが、また深々と頭を下げた。



「あ、あの、頭を上げてくださいっ……!」




ヤンキーさんが私のような地味な女に頭を下げている異様な光景に、廊下を歩く人たちも足を止めてこっちを見ていた。

ギャラリーが集まってきて、ひとりあたふたする。

ま、また変な噂が流れてしまうっ……。



「その広い心……女の中の女っす……!!」

「この恩は忘れません……!!」



ヤンキーさんたちが情に厚いというのは本当なのか、何もしていないのに勝手に恩を売ったことになってしまっていた。



「おい、もう用は済んだだろ。とっとと出ていけよ」