【完】溺愛したりない。〜獅夜くんは容赦ない〜

首を横に振った時、誰かが高良くんの頭をごつんと殴った。

高良くんを叩く怖いもの知らずなんて、この教室にいないはず。

恐る恐る顔を上げると、そこにいたのは……。



「朝っぱらから何盛ってんのよ、愚弟」

「……」

「ちょっと、無視してんじゃないわよ!!」



この人は……高良くんの、お姉さん……。

写真に写っていた美人さんが、そこにいた。


お姉さんは私を見て、にんまりと笑顔を浮かべた。



「ふふふふふっ……あなたが愛しのまーやちゃんね!」



い、愛しの……?



「彼女さ……お、お姉さん……」



ずっと誤解していたから、つい彼女さんといいかけてしまった。

高良くんが、あからさまに嫌そうな顔をする。



「まーや、冗談でもこいつが彼女とかありえないから。世界で一番無理な女」