顔とは言わない真綾に、また愛おしさが溢れた。

真綾はいつだって、本質を見てくれている気がする。


そういうところを好きになったし、そんな人間は滅多にいない。



「まーやの肌のほうが綺麗だし」



そっと手を伸ばして、真綾の頬に手を重ねた。


綺麗な瞳に、俺だけが映っている。



「まーやは全部綺麗。肌も、顔も、心も……綺麗で、可愛い」



可愛いと綺麗は、真綾のためにある言葉だ。



「俺、まーやが思ってる数億倍くらい、まーやに夢中だから」



そういえば、真綾は恥ずかしそうに顔を赤くした。

……どこまでも可愛くて、仕草ひとつひとつに煽られる。

ごくりと喉を鳴らした俺は、真綾の顔を覗き込んだ。



「もう、あの約束はなしでいい?」

「え……?」



俺の言葉に、また泣きそうな顔をする真綾。



「う、浮気しないって約束ですか……?」

「違う……!」