【完】溺愛したりない。〜獅夜くんは容赦ない〜

もしかしたら補習も来ないんじゃ……と、半信半疑で教室の扉に手をかけた。

恐る恐る戸を引いて、教室の中を覗き込む。



「あっ……」



い、いたっ……。


空き教室の一番後ろ。特等席と言われている席に座っている獅夜さん。

日の光に照らされて、綺麗な金髪の髪が輝いていた。


私の声が聞こえたのか、獅夜さんがこっちを見た。

透き通った水色の瞳が、私を映す。



「来た、まーや」



私を見て、獅夜さんは嬉しそうに笑った。



「えっ……」



あまりに無邪気な笑顔に、胸がきゅんと音を立てた。

これは不可抗力だと言いたい。こんなにもかっこいい人が笑ったら、誰だってときめいてしまう。

というか、まーやって……。


驚いて、獅夜さんを見たまま固まってしまう。



「ん?」



不思議そうに首を傾げた獅夜さんを見て、ハッと我に返った。