問い詰めれば、下っ端二人は怯えたように一歩後ずさった。



「ちょっと高良、落ち着いて。……で、何したの？」

「高良さんには、本命の恋人がいるから……近づくなっていいました……」



……そういう、ことかよ。


ずっと違和感が拭えなかった。真綾があんな突き放す言い方をしたことに。

それを聞いたから、俺から離れようとしたのか……？

でも、それにしたって……どうしてこんなやつらの言うことを簡単に信じた？


俺の気持ちは……少しも真綾に伝わってなかったってことか……？



「その子、それ信じたの？」

「本人も最初は何かの間違いだって否定してきたんっすけど……」



真綾が否定してくれたことに、ひどく安心した自分がいた。



「写真見せたら納得したみたいで……」



写真……？



「はぁ……一体なんの写真見せたのよ」

「これっす……」