【完】溺愛したりない。〜獅夜くんは容赦ない〜

もう、今すぐ抱きしめたくて仕方ないから。





それから、一週間が経った。

俺の禁断症状は日に日にひどくなっていて、何をしていても真綾のことしか考えられない。


真綾は、俺がいなくなって……どう思ってるんだろう。

それが気になって仕方がなかった。


清々してる?それとも……寂しがってくれてる?

俺と同じ気持ちってことはありえないだろうけど、少しくらいは俺のことを考えてくれているだろうか。


いつになったら……また、真綾のそばにいってもいい……?

ていうか、押してダメなら引けって、これは本当に正しいのか……?

俺が一方的に、真綾への想いを募らせているだけな気がした。




その日も、いつものように廊下を歩いていた。

前方に、真綾の姿を見つける。


その隣には……あいつがいた。

幼なじみの、岩尾とかいう男。