【完】溺愛したりない。〜獅夜くんは容赦ない〜

そのくらい……楽しくて、幸せで、どこを切り取ってもキラキラしている思い出でいっぱいだった。



「わかった」



高良くんが、そっと立ち上がった。

そのまま、教室を出て行った高良くん。


ひとり残された私は……ようやく堪える必要がなくなった涙を流した。














声を押し殺して泣いた後、目の腫れが治まってから先生にプリントを提出しに行った。

メガネをかけているからか、幸い先生には怪しまれなかった。


オレンジ色の綺麗な空を見る気にはなれず、俯いたまま帰り道を歩く。



明日から……高良くんに会うの、気まずいな……。


そういえば……今日はハグもしてない。

あの約束も、もうきっとなくなってしまった。


高良くん……学校に来てくれるかな。

会うのは気まずいけど、また不登校になってほしくはない。