「今日の放課後から、獅夜の補習を見てやってくれないか?」

「……え?」



私が……獅夜さんの、補習を?



「む、無理です……!」



先生からの頼みごとは基本的に予定がない限り引き受けているけど、こればかりは無理だ。

多分、私が学級委員長で、勉強が好きだから頼まれたんだろうけど……私が見るってことは、獅夜さんとふたりってことだ。

あんなことがあったのに、ふたりきりなんて気まずすぎるっ……。



「そうか……」



先生が、困ったように息をついた。



「あいつ、委員長じゃないと補習を受けないって言うんだよ……」

「え……?」



どういうこと……?

先生が私に頼んできたんじゃなくて、獅夜さんが先生に頼んだのかな……?