【完】溺愛したりない。〜獅夜くんは容赦ない〜

中に連れられそうになった時、岩尾くんの腕が長い足に蹴られた。

「……ッ!」と、声にならない声をあげて、痛みを堪えている岩尾くん。


顔を上げると、見たこともないくらい怖い顔をした高良くんがいた。



「何してんの?」



床に倒れて腕を抑えている岩尾くんを、見下ろしている。

岩尾くんの腕はすごく痛そうで心配になったけど、高良くんが来てくれてほっとした。



「真綾に近寄るなって言ったよな?お前、言葉も理解できねぇのか?」



高良くんは低い声でそう言って、さらに岩尾くんを殴ろうとした。



「た、高良くん……!もう大丈夫だよ……!」



すぐに高良くんに駆け寄ってなだめる。



「何もされてないか?」

「う、うん……!平気だから、それ以上はっ……」



そう言うと、高良くんは不満そうにしながらもわかってくれたのか、手を下ろした。



「……行こ」