お互いの話をしたり、オススメの曲を一緒に聴いたり……私には友達がいなかったから、何もかもが新鮮で、すごく楽しかった。

いつの間にか、高良くんとの補習の時間が楽しみになっていたけど……今日は何か予定でもあるのかな……?

それなら、仕方ないよね……。

私も帰ろうと思い、筆記用具をカバンに直す。



「行こ」



私のほうに、手を差し伸べた高良くん。

帰ろうじゃなくて、行こう?



「え?どこに……?」

「今日はまーやと行きたいとこあるから、付き合って」



高良くんの発言に、一瞬理解が追いつかなくて思考が停止した。

私と、行きたいところ……?

どうやら帰るのではなく、今から遊びに行くということみたい。

……えっ!



「ど、どこに行くんですか?」

「行ってからのお楽しみ。時間とか平気?」

「は、はいっ……!」