補習が始まってから、一週間が経った。

高良くんは約束した日から、毎日遅刻せずに学校に来てくれている。



「まーや、今日の分」



補習の教室に入って、ふたりきりになる。開口一番、高良くんがそう言って手を広げた。



「は、はい……」



恥ずかしくてうつむきながらも、ぎゅっと高良くんに抱きつく。

何回しても、恥ずかしいのは慣れない。



「あー……癒される」



高良くんは私をぎゅっと抱きしめ返しながら、そんなことを言った。

癒され……るの、かな。

本当にそうだったら、嬉しい……。



「あ、あの、そろそろ……」



これ以上は、ドキドキしているのがバレてしまいそうっ……。