「つーか、俺が食べたくて食べてるし、一緒にいてもらってるのは俺のほうだから」



そう言えば、困ったように視線をさげた真綾。



「俺がまーやにすることは、俺がしたくてしてんの」



ありがとうっていうのは、むしろ俺のほう。



「だから、それに対してお礼なんて必要ないし、俺のほうが感謝してる」



真綾は当然って顔で、俺の隣にいてほしい。

俺の言葉に、真綾はえっと……と考え込んだ後、俺の顔色を伺うように恐る恐る視線を合わせてきた。



「それでも、やっぱり……ありがとうって言いたいです……すごく楽しかったから……」



あー……。

あまりにいじらしくて、心の中でいろんな感情を噛みしめる。



「ちょっとだけこうさせて」



我慢できなくて、そっと華奢な体を抱きしめた。

真綾は「えっ……!」と戸惑いながらもされるがままになってる。