パンが4つも入ってる……全部食べられるのかな?

高良くんは細身に見えるから、意外だった。

ハグをした時に思ったけど、体はがっちりしているし、着痩せするタイプなのかもしれない。

ふと朝のハグを思い出して、顔が熱くなった。



「た、高良くんは、パン派ですか?」

「食にこだわりはない」



そうなんだ。私は、食べるは大好き。



「まーやは?」

「私はなんでも好きです」

「まーやらしい。ていうか、弁当うまそ」



私のお弁当を覗き込んで、そう言ってくれた高良くん。



「あ、ありがとうございます」



嬉しくてお礼を言うと、高良くんは大きく目を見開いた。



「……え?もしかしてまーやが作ってんの?」



頷くと、高良くんの目がますます見開いた。



「料理もできるとか、さすが俺のまーや」



誇らしげにそう言われて、照れ臭くなった。