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【魔界】


月影は新月の日に罪を認めた。


母上を殺したのは月影だ。


まさに絶望に立たされた紅蓮は虹彩樹の庭にいた。


「…」


虹色の花を見て、過去を懐かしんだ。


…白蘭、なぜ会いに来ない。私を愛しているといっただろう?私の妻にもう一度なると言っただろう?


『「すぐに行くから待っててね!遅いとか言って先に帰ったら嫌いになるから」』


「…すぐとはいつだ?…遅すぎる」


白蘭を亡くし落ち込んだ時は朱雀が、この庭から救い出してくれた。その朱雀も今はいない。


「どこに行った…朱雀」