小声で言うと店主も驚きながら小声で言った。 「陛下宛ならお代も高くつくよ?払えるのかい?」 若者の紅蓮を見て店主は疑ったのだろうが、紅蓮が自身のしていた金の腕輪を差し出すと黙った。 「この文を届けてくれ」 「…まいどあり!」 文には次の新月にいつもの場所で待つと書いた。 来るかどうかはわからないが、これしか月影に会う方法はない。 約束の新月はすぐに来た。 前の様に侍女に豪勢な食事を用意させ酒神が作った酒を置く。 …きちんと文は届いただろうか? だいぶ遅れてその人物はやってきた。