天空の姫Ⅲ ~二人の皇子に愛された娘~



小声で言うと店主も驚きながら小声で言った。


「陛下宛ならお代も高くつくよ?払えるのかい?」


若者の紅蓮を見て店主は疑ったのだろうが、紅蓮が自身のしていた金の腕輪を差し出すと黙った。


「この文を届けてくれ」

「…まいどあり!」


文には次の新月にいつもの場所で待つと書いた。


来るかどうかはわからないが、これしか月影に会う方法はない。


約束の新月はすぐに来た。


前の様に侍女に豪勢な食事を用意させ酒神が作った酒を置く。


…きちんと文は届いただろうか?


だいぶ遅れてその人物はやってきた。